言語聴覚学科
Department of Speech-Language-Hearing Therapy
言語聴覚士とは
生きていく上で欠かせないコミュニケーションと食べること「その人らしい人生」をサポートします
私たちはことばによって思いを伝え、人と関わり合いながら生きています。私たちは毎日おいしく食事をして、生きていくためのエネルギーを得ています。このような生きていく上で欠かせない「コミュニケーション」と「食べる」ことを、お一人おひとりの生活に合わせて支援する、医療専門職です。
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Q1
コミュニケーション障害って?
人のコミュニケーションは、言語、聞こえ、発声、発音など、様々な機能が関わっています。これらが、病気やケガ、発達上の問題などで損なわれると、うまくコミュニケーションがとれなくなります。
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Q2
食べることの障害って?
食べ物や飲み物を口の中に入れて飲み込む、この一連の動作には、たくさんの神経や筋肉が関わっています。この動作のどこかが損なわれると、うまく飲み込めなくなります。
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失語症
脳の病気や事故などの後遺症などで、ことばがうまく理解できなくなったり、話せなくなる障害です。話すことと同じくらい書くことも難しくなるため、コミュニケーションがとりにくくなります。
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言語発達障害
ことばの発達には、「聞いて理解する」ことと「話す」ことの二つの側面があります。これらが様々な原因により障害されると、お子さんのことばの発達が遅れます。
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嚥下障害
脳の病気や事故などの後遺症、また口や舌などの病気などによって、うまく食べたり飲んだりすることができなくなる障害です。栄養が摂れなくなるだけでなく、誤嚥性肺炎など命に関わることもあります。
言語聴覚士の仕事
言語聴覚士の3つの役割
言語聴覚士の業務は、大きく分けて、その方の問題点を明らかにするための問診や検査、実際の治療、ご本人やご家族、関係者へのアドバイス、があります。障害名は同じであっても、障害の様相や生活環境はお一人おひとりにより異なります。丁寧な評価と、その方の今後の生活を考えた治療、関係各所へのアドバイスにより、その人らしい生活ができるようにサポートします。
問診・検査
その方の問題点を正確に把握するために、丁寧にお話を聞き、必要な検査を行います。
治療
検査結果などをもとに、お一人おひとりに合った治療プログラムを立案し、実施します。
アドバイス
ご家族や会社の方、学校の先生などに、障害の説明や生活上の工夫、必要な配慮などをアドバイスします。
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Q3
どんな分野で活躍している?
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総合病院やリハビリテーションセンターなどの医療施設だけでなく、介護老人保健施設や訪問リハビリテーション事業所などの介護施設、重症心身障害児施設や放課後等デイサービスなどの福祉施設、保健所などの保健施設、小中学校や特別支援学校などの教育機関などで、幅広く活躍することができます。
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Q4
どんな人に向いている?
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「人」が好き。「人」を助けたい。という両方の気持ちがある人に向いています。また、言語聴覚士はたくさんの他職種と一緒に働いていますので「協調性」も必要です。さらに、常に新しい情報を得るために、生涯学び続ける意欲も必要です。
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Q5
どうやったらなれる?
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高校または大学卒業後、言語聴覚士養成校(専門学校・大学)に入学し、全単位を取得することで言語聴覚士国家試験(例年2月実施)の受験資格が得られます。国家試験に合格することで、言語聴覚士としてのキャリアをスタートすることができます。
学科紹介
言語聴覚学科について
人を支えられるのは、人です。患者様を一人の「人」として捉え、寄り添うことができる、そんな信頼される言語聴覚士に。
- 中部エリアで最も伝統のある、愛知県内唯一の3年課程
- 先生との距離が近く、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境
- 母体病院との連携による「実践力育成教育」
- マンツーマン指導の国家試験対策
中部エリアで最も伝統のある、愛知県内唯一の3年課程
言語聴覚学科の開設は1992年。3年課程としては愛知県内で唯一、最も伝統のある学科です。大学よりも1年早く、3年間で言語聴覚士の国家試験受験資格が得られる本学科は、高校卒業後に言語聴覚士になるための最短コースです。
先生との距離が近く、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境
専任教員は全員言語聴覚士で、気軽に質問できる雰囲気です。また1クラスは30名で、「言語聴覚士になる!」という同じ目標を持った仲間たちが、お互いに協力し切磋琢磨し合いながら成長できる環境です。
母体病院との連携による「実践力育成教育」
国家試験取得に必要な科目はもちろん、母体病院との連携のもと、現場で必要な実践力をつけるためのカリキュラムが充実。1年次早期から3年次までに、規定時間を上回る豊富な実習を実施しています。また、グループ内の学校との連携教育も実施し、学生のうちからリハビリテーションに必須のチームアプローチを体験できます。
マンツーマン指導の国家試験対策
言語聴覚学科では早期から国家試験対策を展開。国家試験勉強には必ず担当教員がつき、一人ひとりの力に合わせたマンツーマン指導を徹底。長年のノウハウを生かした指導で、高い国家試験合格率を維持しています。
カリキュラム・実習
母体病院との強い連携で行う実践教育
言語聴覚学科は、母体病院との連携による「実践力育成教育」と一人ひとりの個性や力に合わせた丁寧な指導が特徴です。高卒新卒・短大卒・社会人経験者など様々な経歴の方が集まり、互いに協力し切磋琢磨し合いながら成長できる、そんな3年間を過ごすうちに、卒業後すぐに社会人・医療人として現場で活躍できる人材に成長できます。
1年次は、解剖学や生物学などの医学知識の基礎となる科目や、臨床心理学などの心理学系の科目、音声学や言語学など基礎系の科目を中心に学びます。入学してすぐの4月に母体病院の鵜飼リハビリテーション病院で超早期体験実習、6月に失語症の方との会話体験、8月に保育実習、10月にも母体病院で基礎実習があります。1年次からたくさんの実習を行うことで、言語聴覚士への憧れと、目指す気持ちを強くします。
統計学/情報科学/論理学/心理学概論/生命倫理/生物学/社会学/医療英語/医療人基礎力Ⅰ/コミュニケーション概論/言語聴覚療法基礎演習Ⅰ/言語聴覚療法基礎演習Ⅱ/臨床基礎演習/多職種連携教育Ⅰ/医学総論/解剖学/生理学/病理学/呼吸発声発語系の構造・機能・病態/聴覚系の構造・機能・病態/神経系の構造・機能・病態/臨床心理学/生涯発達心理学/学習認知心理学/言語学/音声学言語発達学/音響学/社会保障制度/リハビリテーション概論
言語聴覚障害概論/言語聴覚障害概論演習
2年次は、言語聴覚士が対象とする障害についての専門的な講義が多くなり、検査の練習などの実技も増えます。また、グループワークも多く取り入れ、卒業後のチームアプローチで必要な協調性も養います。また、8月の見学実習では患者様の観察評価を経験し、2月の評価実習(4週間)では担当患者様への検査・評価を実施します。学内の演習も、この実習に合わせて進みます。
医療人基礎力Ⅱ/言語聴覚療法基礎演習Ⅲ/臨床基礎演習/多職種連携教育Ⅱ/内科学/小児科学/精神医学/リハビリテーション医学/耳鼻咽喉科・頭頸部外科学/臨床神経学/脳神経外科学/形成外科学/臨床歯科医学・口腔外科学/心理測定法
言語聴覚療法診断学/言語聴覚療法管理学/失語症Ⅰ/高次脳機能障害Ⅰ/言語発達障害Ⅰ/小児発声発語障害Ⅰ/成人発声発語障害Ⅰ/摂食嚥下障害Ⅰ/小児聴覚障害Ⅰ/成人聴覚障害Ⅰ/補聴器・人工内耳Ⅰ/地域言語聴覚療法学
3年次は仕上げの一年です。7月までは専門科目を中心に学び、その後は、学内実習や臨床実習(8週間)、聴覚検査実習など多くの実習を経験します。その後は2月の国家試験に向けた勉強を中心に行います。
臨床基礎演習
言語聴覚療法臨床演習/言語聴覚療法管理学/失語症Ⅱ/高次脳機能障害Ⅱ/言語発達障害Ⅱ/小児発声発語障害Ⅱ/成人発声発語障害Ⅱ/摂食嚥下障害Ⅱ/小児聴覚障害Ⅱ/成人聴覚障害Ⅱ/補聴器・人工内耳Ⅱ
実践力育成教育
言語聴覚学科では、 隣接する鵜飼リハビリテーション病院との連携で、 入学してすぐの1年次から多くの実習を行っています。 現場で即戦力となる人材育成のために、 より実践的な教育に力を入れています。
本校独自のカリキュラム①
鵜飼リハビリテーション病院との連携
「障害」だけでなく「人」を見る!言語聴覚学科では、「患者様の全体像を捉える」ことを大切にしています。同じ障害を持つ患者様でも、生活環境や家族構成、退院後に望むことはお一人おひとり異なります。その方の「障害」だけを見ていては退院後のより良い生活につながる支援はできません。「障害」だけでなくその方の「全体」を見て評価できる力は、信頼される言語聴覚士として活躍するために必要な能力です。隣接する鵜飼リハビリテーション病院との連携により実現できる早期からの実習により、これらの能力を養います。
在校生VOICE
私は母の病気がきっかけで言語聴覚士を志しました。
本校を選んだ理由は、オープンキャンパスで感じた雰囲気が、すごく自分に合っていると思ったからです。先生や先輩方が楽しそうにやり取りする姿を見て、安心して学べる環境だと感じました。また、鵜飼リハビリテーション病院や他職種の学科と連携しているため、より実践的な知識やチーム医療を学生のうちから学ぶことができ、現場で働く際に活かすことができる点にも魅力を感じています。
2025年度入学本校独自のカリキュラム②
コミュニケーション概論
患者さんとの会話って、何に気を付ければいいの?失語症があると、どんなコミュニケーションになるの?
言語聴覚士が対象とする方々には、コミュニケーションに何らかの困難を抱える方が多くいらっしゃいます。そのような方々のお気持ちを引き出し、コミュニケーションの楽しさを取り戻すサポートをするためには、言語聴覚士こそ、コミュニケーションのプロにならなければなりません。この授業では、コミュニケーションとは?という基礎的な内容から、実際に高齢者や障害のある方とのコミュニケーションに必要なスキルまで、ロールプレイや演習を通して学びます。
ロールプレイ①
まずは入学したての学生同士でコミュニケーションをとります。そのときの様子をお互いに評価し合い、自分のコミュニケーションを客観視します。
ロールプレイ②
先生から与えられた場面設定に沿って、学生同士で患者さん役と言語聴覚士役になり、コミュニケーションの方法を考えます。
会話テスト
教員がコミュニケーションに障害のある患者さん役になり、授業で習ったコミュニケーションスキルを活用し、20分間の会話を行います。
会話演習
失語症者の方々と、実際に会話を行います。初めてお会いする失語症の方々との会話は緊張しますが、楽しく会話できることが目標です。
実習
段階的かつ総合的な実習内容言語聴覚学科では、1年次の入学直後から3年次までの間にたくさんの実習を行います。まずは隣接する母体病院での実習で病院に慣れるところからスタートし、徐々に外部施設での実習へと進めていきます。実習指導者の資格を持つ本校の卒業生は数百名おり、卒業生はもちろん、長年のお付き合いの中で快く実習を受け入れてくださる病院・施設が全国に多数あります。
1年次
まずは患者様を「知る」段階
母体の鵜飼リハビリテーション病院にて、入学後すぐ超早期実習を経て基礎実習に臨みます。初めて言語聴覚士の仕事を見学して職業への憧れを強くし、患者様との会話を実践して患者様を「知る」ことができます。
2年次
次に患者様を「理解する」段階
言語聴覚士の仕事の流れを見学し、患者様の全体像を捉える「見学実習」。実際に検査等を行い、患者様の障害を評価する力を育てる「評価実習」。これらを通し、患者様を「理解」する力を育てます。
3年次
いよいよ患者様を「支える」段階へ
言語聴覚士業務の全般について学び考え、評価から訓練まで行います。グループで1症例担当し、学校内で行う「学内実習」、外部施設で行う「臨床実習」。入院中だけでなく、退院後の生活を含めた視点で、患者様を「支える」力を身につけます。
実習施設について
言語聴覚療法基礎演習Ⅰ
1年次「福祉用具プラザ」に研修に行きます。車椅子の乗車体験や食事で使用する自助具の体験等をします。実際に用具に触れて学ぶことのできる貴重な授業です。
多職種連携教育
理学療法学科や義肢装具学科、姉妹校の中部看護専門学校と合同で、専門職同士が連携を図ることの重要性を学びます。グループで様々な視点から患者様についてディスカッションをすることで、患者様の全体像を学ぶことができます。
当事者講演会
3年間を通して多くの当事者の方やそのご家族と触れ合う機会があります。当事者の方々の思いを知り、言語聴覚士としてあるべき姿をイメージする貴重な機会です。
キャンパスライフ
言語聴覚学科は楽しいイベントも盛りだくさん!
縦割りオリエンテーリング
新入生と上級生がチームを組み、ゲーム形式で楽しく学内の設備や学校生活のルールを覚え、交流を図ります。
実習壮行会
3年生が実習に行く前に、下級生が主催して開催。実習への士気を高めると同時に、ゲームを通して全学年で楽しい時間を過ごします。
学外研修
2年生の夏に行う見学実習の報告会を兼ねて、クラス全員で出かけます。クラスメイトとの仲が深まり、一緒に頑張ろう!という気持ちが高まります。
実習お疲れ様会
3年生が臨床実習と聴覚検査実習を終えると、1年生から3年生までの全員が集まり、行います。3年生の今だから伝えたいことを下級生に向けて話し、交流を深めます。